スイミングスクールの勤怠・シフト管理アプリ開発
スイミングスクールを運営するDASH様に、コーチのローテーション・勤怠・休み依頼を一元管理する業務アプリを開発・納品しました。
課題
- 紙とホワイトボードによるローテ表作成に毎週多くの時間がかかる
- 急な休みの際の代替コーチ探しが電話連絡頼み
- 勤怠集計が手作業で、締め作業が負担
実施したこと
- レーン・時間帯ごとのローテーションをドラッグ操作で編集できるシフト管理画面を開発
- 休み依頼から代替コーチの募集・確定までをアプリ内で完結(承認制/全自動/手動の3モード)
- 雇用区分に応じた声かけ順の制御、勤怠の自動集計を実装
- コーチ・管理者それぞれの権限に合わせた画面構成に整理
成果
導入前の状況
スイミングスクールのシフトは、一般的な勤怠管理と大きく違う点があります。コーチにはレーンや時間帯ごとの担当があり、子ども向けと大人向けのプログラムが同じ日に並び、担当できる役割も人によって異なります。市販の勤怠システムは打刻の集計はできても「誰をどのレーンに入れるか」「欠員が出たとき誰を呼べるか」までは踏み込めず、結局その部分は紙とホワイトボードに戻ってしまいます。
スイミングスクールH様でも、週ごとのローテ表を紙で作り、急な休みが出たときは管理者が一人ずつ電話で代わりを探す運用でした。元データとして共有いただいたのは、子ども向け・大人向けそれぞれのローテ表のExcelとスタッフ一覧で、この形式を崩さずにアプリへ移すことが最初の要件でした。
システム構成と技術
- フロントはスマホ・タブレット・PCのブラウザから使えるWebアプリ(ホーム画面に追加して使うPWA形式)で、専用アプリのインストールは不要です
- サーバーは外部ライブラリに依存しない軽量なNode.jsと組込みデータベース(SQLite)で構成し、クラウド上で稼働。データは永続ボリュームに置き、定期的に自動バックアップを取得しています
- ログインは名前をタップして合言葉を入力する方式にし、スタッフ全員が迷わず使えるようにしました
- 出退勤の打刻は、施設に掲示したQRコードをアプリ内のカメラで読み取る方式。アシスタントや外部講師は退勤時にその日のレッスン本数を入力し、集計に反映されます
- ローテ表は子ども・大人を時刻順に1枚へ統合して表示し、同じコーチが同じ時間帯に重複して入っている場合は自動で検出して警告します
- 休み依頼から代替調整までは「募集の作成→希望の提出→承認→出勤依頼→回答→確定」の一連のフローとして実装。承認制・全自動・手動の3モードを設定画面で切り替えられます
- 代替の声かけ順は雇用区分(アルバイト→スタッフ)を優先する規則にし、本人が事前に登録した代替候補への同時打診にも対応しています
- 休暇は有給・特別休暇・介護・看護の区分ごとに残数を管理し、休館日(毎週の定休・期間指定・月末の休み・祝日の例外)をローテ表に反映します
- 勤怠はCSVで期間指定して出力でき、締め日に合わせたプリセットを用意しました
この構成は、当社の業務システム開発で採用している「まず小さく作り、運用しながら機能を足す」進め方を前提に選んだものです。同種の勤怠・シフト管理を検討されている場合は、スマホアプリ・Webアプリ開発のページもあわせてご覧ください。
開発の進め方
最初のバージョンは、既存のExcelローテ表をそのまま画面に再現することから始めました。これにより、現場のコーチが「いつもの表」として違和感なく使い始められます。その後、管理者とコーチ数名にテスターとして実際に使っていただき、フィードバックをまとめて修正する、というサイクルを複数回繰り返しました。
テスターからの指摘は「URLが全部同じでどの画面か伝えられない」「休みの重複表示が分かりづらい」「誰に編集権限があるのか分からない」といった具体的なもので、画面ごとのURL付与、休みの集約表示、権限に応じたメニューの出し分けとして反映しています。会議で出た要望は一括で実装し、対応内容を画面パス付きのレポートにまとめてお渡ししました。
検証は毎回、実際のブラウザで打刻・休み申請・承認・代替依頼・確定までを通しで操作し、画面の例外が出ないことを確認してからリリースしています。
運用してわかったこと・今後
運用を始めて分かったのは、「自動化しすぎない」ことの大切さです。代替コーチの手配は全自動にもできますが、現場では管理者が候補を見て最終判断したい場面が多く、承認制モードが基本になっています。一方で、休み承認と同時に同じ部署のスタッフへ出勤依頼が自動で飛ぶ仕組みは、管理者が手動で依頼を作る手間をなくすものとして定着しました。
アプリ内には使い方ページと、外部AIを使わないルールベースのヘルプボットを同梱し、新しいスタッフが迷ったときに自分で解決できるようにしています。この事例で作った仕組みは、当社の勤怠・シフト管理システム「TimeWorks」の基盤にもなっており、他の教育・サービス業の現場へも展開しています。
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