大学アーチェリー部のスコア管理アプリ開発
大学アーチェリー部J様向けに、練習・試合のスコアをスマホで記録し、部内ランキングや推移を共有できるスコア管理アプリを開発しました。
課題
- スコアを紙のスコアシートに記録しており、集計や過去との比較に時間がかかる
- 部員ごとの成長の推移が見えず、指導の根拠が作りにくい
- 部内の順位や記録が共有されにくく、モチベーションにつながっていない
実施したこと
- 射数・距離・的の種類に対応したスコア入力画面をスマホ向けに設計。矢1本ごとの記録も可能
- 個人の推移グラフと部内ランキングを自動集計し、部員全員で共有
- 体験用のデモモードを用意し、新入部員が登録前でも使い方を試せるように
- 部の運営に合わせた権限(部員・コーチ・管理者)を設定
成果
導入前の状況
大学アーチェリー部J様では、練習や試合のスコアを紙のスコアシートに記録し、集計は後からまとめて行っていました。部員は約100名規模で、全員分の記録を集めて比較するには時間がかかり、個人の成長の推移や部内での位置づけが見えにくい状態でした。コーチとしても「調子が落ちている部員に早めに声をかけたい」「指導に数字の根拠がほしい」という要望があり、部内専用のアプリとして整備することになりました。
システム構成と技術
- ベースは、当社がアーチェリー用品メーカー向けに開発した競技者向けスコアアプリです。これを部活動向けに派生させ、ブランド表記・ナビゲーション・権限を作り替えました
- フロントはReact、サーバーはNode.jsで構成し、スマホのブラウザから使えるWebアプリとして提供。ホーム画面に追加すればアプリのように起動できます
- 点数帳は矢1本ごとに入力でき、70mラウンド(6本×12エンド)や18mラウンド(6本×10エンド)など競技形式に応じた射数に対応しています
- ランキングは「今日・今週・今月」×「点数・本数」×「全体・男子・女子」の切り替えができ、女子の部員も素点のまま比較できるようにしました
- コーチ相談は部員からコーチへのメッセージ機能として実装し、コーチ側には相談一覧と、点数帳のメモに書かれた「気になること」を拾い上げるダッシュボードを用意しました
- 部室に置くモニター向けに、ランキングを全画面で自動巡回・自動更新する表示モードを追加しています
- データはクラウド上の永続ストレージに保存し、再デプロイしても記録が消えない構成にしました
部活動や社内の小さな組織向けに、既存アプリを派生させて短期間で専用アプリを作るこの進め方は、スマホアプリ・Webアプリ開発のページで詳しく紹介しています。
開発の進め方
ベースとなるアプリが既にあったため、開発は「部の運営に合わせて何を変えるか」を決めるところから始めました。具体的には、ナビゲーションを「ホーム・点数帳・ランキング・コーチ相談」の4本に絞り、年代別だったランキングのフィルタを男女別へ変更、AIコーチなど部活動には不要な機能を外しています。
新入部員が登録前に操作を試せるよう、サンプルの部員と記録が入ったデモモードを用意しました。デモ用データは今日・今週・今月の記録を含めて自動生成されるため、ランキング画面がどう見えるかを最初から確認できます。権限は部員・コーチ・管理者の3段階で、コーチ用ダッシュボードは管理者のみに表示されます。
公開にあたっては、以前のアプリをスマホに登録していた部員の端末で古い画面が表示され続ける問題が起きました。原因はブラウザのキャッシュ機構(Service Worker)で、古い登録を自動で解除する対応を入れて解消しています。
運用してわかったこと・今後
練習後の集計作業がなくなり、記録がその場で共有されるようになりました。部内ランキングが見えることで部員同士の刺激にもなり、コーチは「気になること」のメモから声をかける相手を選べるようになっています。
今後は、今日・週・月の集計をより大規模な部員数でも高速に出せるようデータベース側の集計処理を整備する予定です。競技者向けの本体アプリで進めている分析機能も、部活動向けに順次取り込んでいきます。
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