書類/映像/現場写真

人が目で確認していた作業を、
機械が下読みする。

領収書の入力、注文書の転記、カメラ映像の見張り、現場写真の判定。人がやると時間がかかり、疲れると間違える作業です。AIに下読みさせ、機械的に検算し、最後だけ人が見る。この組み合わせがいちばん確実です。

1枚の台紙から複数書類を自動切り出し読み取り結果を5種類の方法で自動検算人物と動物を判別して通知カメラ側で処理するエッジAI構成
AIカメラによる検知記録の画面

画像認識は、この数年でもっとも実用に近づいた分野です。ただし「AIに読ませれば全部解決する」わけではありません。実務で使えるかどうかは、AIが間違えたときにそれを検出できるかで決まります。

たとえば領収書の読み取り。日付・支払先・金額をAIが抽出しますが、それをそのまま会計データにするのは危険です。TIFFINが構築したシステムでは、読み取り結果に対して5種類の自動チェックをかけます。合計金額と税率別内訳の整合、税額の再計算、日付の妥当性、インボイス登録番号のチェックデジット、そして国税庁の公表データとの照合(実在・取消・失効)。これらを通過しなかったものだけを赤く表示し、人が確認します。全件を目視する必要がなくなります。

映像側も同様です。カメラに映るすべてをクラウドに送るのではなく、カメラのある場所で検出と判定を行い、意味のあるイベントだけを送る。通信費とプライバシーの両面で有利になり、反応も速くなります。

カメラとAIで、検査と記録を自動化する
カメラとAIで、検査と記録を自動化する

ISSUES

目視確認が残っている作業

件数が増えるほど、人の限界が効いてきます。

領収書の入力に日数がかかる

月末に段ボール1箱分のレシートが届き、担当者が1枚ずつ入力している。件数が増えるほど締めが遅れる。

台紙に貼られた書類が扱えない

A4に何枚も貼られてスキャンされた状態で、1枚ずつに分けるところから手作業になっている。

注文書の転記ミス

FAXやPDFで届く注文書を見ながら手入力しており、型番や数量の打ち間違いが起きる。

監視カメラを誰も見ていない

録画はしているが、事後に見返すだけ。何かが起きている最中には気づけない。

通知が多すぎて無視される

風で草が揺れるたびに通知が来るため、本当に重要な通知が埋もれてしまう。

映像を外に出せない

人が映る映像をクラウドに送ることに、プライバシー面の懸念がある。

SERVICE

画像認識でできること

書類・映像・現場写真、それぞれで実装しています。

01書類の読み取り(AI-OCR)

領収書、請求書、注文書、申込書などを読み取り、業務データに変換します。

  • JPEG・PNG・PDF・HEICに対応
  • PDFはページごとに自動分解
  • 項目の抽出(日付・金額・税率別内訳)
  • 会計ソフト取込用CSVの出力
02複数書類の自動切り出し

台紙に複数貼られた状態でも、1枚ずつ独立した書類として切り出します。

  • 書類領域の自動検出
  • 傾きの自動補正
  • 隣と重なる辺のみのマスク処理
  • 検出範囲の目視確認と手動修正
03読み取り結果の検算

AIの出力をそのまま信じず、機械的に検証します。ここが実務で最も重要です。

  • 合計と内訳の整合チェック
  • 税額の再計算
  • 登録番号のチェックデジット検証
  • 公表データとの実在照合
04映像からの検知

カメラ映像から人・車・動物などを検出し、必要なときだけ通知します。

  • 人物と動物の判別
  • エリア内の人数カウント
  • 時間帯による通知条件の変更
  • 検知画像の自動保存
05エッジ側での処理

カメラのある場所で解析を行い、必要なデータだけを送ります。

  • 現地の機器上での推論
  • モデルの高速化(FP16/INT8)
  • 映像を外に出さない構成
  • 通信断でも検知は継続
06コード読み取り・照合

QR・バーコード・車台番号などを読み取り、在庫や工程の管理に使います。

  • スマホカメラでのQR/バーコード読取
  • ラベル発行と現物照合
  • 入出庫の記録
  • 写真付きの現物確認

ENGINEERING

開発の中身 — AIの出力を信じない設計

精度を上げる努力より、間違いを検出する仕組みのほうが実務では効きます。

エッジ側(カメラのある場所で処理) 映像の取り込み・共有メモリ物体検出+追跡顔・人物の照合 モデルの高速化(FP16/INT8)ゾーン内の人数カウント装備・マスクの判定 書類・写真の読み取り 複数枚の自動切り出し傾き補正・不要部分の除去HEIC・PDFの分解 項目の抽出(日付・金額)税率別の内訳・登録番号勘定科目の推定 検算・照合 金額と内訳の整合税額の再計算登録番号のチェック公表データとの照合重複の検出 人が確認する画面 元画像と並べて修正要確認だけ赤で表示合格分は一括確定修正内容を学習に蓄積CSVで会計へ AIの出力をそのまま信じない。必ず機械的な検算と、人の確認をはさむ設計にします。 人が直した内容は記録し、次の精度改善に使います。
読み取り・検知の結果は必ず機械的に検算し、疑わしいものだけ人が見る構成にします。

実装で押さえていること

  1. 読む前の処理で精度が決まる

    AIに渡す前の前処理が結果を大きく左右します。台紙に複数枚貼られたスキャンPDFでは、書類の領域を検出して1枚ずつ切り出し、見切れないよう余白を持たせ、隣と重なる辺だけを白でマスクし、傾きを水平に補正します。付箋やメモ書きは除外します。この工程を作り込むほど、後段の読み取り精度が上がります。

  2. 5種類の自動チェックで検算する

    抽出結果に対して、金額の整合、税額の整合、日付の妥当性、インボイス登録番号のチェックデジット、国税庁の公表データとの照合(実在・取消・失効)を自動で行います。すべてを通過したものは確認の優先度を下げ、引っかかったものだけを赤く表示します。人が見るべき件数を、劇的に減らすための仕組みです。

  3. 重複を検出する

    同じファイルの二重アップロードを警告するだけでなく、同じ日付・同じ金額の書類を「No.◯◯と同一の可能性」として管理番号付きで要確認にします。二重計上は後から見つけるのが最も大変な誤りです。

  4. 人の修正を学習データとして貯める

    人が切り出し範囲を修正した内容や、読み取り結果を直した内容を記録して蓄積します。これは将来的に自前の検出モデルを学習させるための資産になります。運用しながらデータが貯まる設計にしておきます。

  5. エッジで処理してから送る

    映像解析は、カメラのある場所の機器で行います。映像を常時クラウドに送らないため、通信費が抑えられ、プライバシー面の懸念も減ります。検出したイベントだけを送信し、通信が切れている間も検知自体は継続します。

  6. 通知の条件を細かく決める

    検知するたびに通知すると、必ず無視されるようになります。時間帯(夜間のみ)、対象(人物のみ)、エリア(指定した範囲内のみ)、継続時間といった条件を組み合わせ、本当に対応が必要なものだけを通知します。

  7. コストを設計に織り込む

    画像をAIに渡すたびに費用が発生します。画像の自動リサイズ、プロンプトキャッシュの活用、処理モードの選択(すぐ処理/夜間バッチで安く)といった手段で、1枚あたりの単価を抑えます。画面に概算単価を表示し、使う側がコストを把握できるようにします。

技術スタックと構成

書類読み取りマルチモーダルLLM(Anthropic Claude ほか)による項目抽出。Sharp による画像処理、MuPDF によるPDF分解、HEIC変換に対応。
前処理書類領域の検出、傾き補正、余白付与、マスク処理、リサイズ。手動でのアノテーション(範囲修正)と学習データの蓄積。
検算金額・税額の整合計算、インボイス登録番号のチェックデジット検証、国税庁公表データとの照合、重複検出。
映像解析物体検出(YOLO 系)、追跡(ByteTrack 系)、顔照合(InsightFace 系)。TensorRT によるFP16/INT8での高速化。
エッジ機器NVIDIA Jetson クラスのボード、CSIカメラ、LTEモジュール。省電力のカメラ機器では ESP32-CAM 系も使用します。
コード読取ZXing / html5-qrcode / jsQR によるQR・バーコード読み取り、ラベル発行と現物照合。
出力会計ソフト取込用CSV(UTF-8 BOM付き)、業務システムへの自動登録、検知イベントの通知(LINE/メール)。

「この書類、読めますか?」というご相談が最も多いです。実物を数枚お預かりできれば、読み取り精度を実際に試してからご提案します。

WORKS

構築したシステム

書類・映像それぞれの実装例です。

AIカメラの検知記録画面
映像からの検知人と動物を判別して記録する見張りシステム

カメラ映像から検知し、人物・動物・風などの誤検知を分けて記録します。夜間の警戒時間帯だけ通知する設定にでき、カメラごとの電池残量と電波強度も同じ画面で監視できます。電源のない畑にも設置できる構成です。

判別 人物/動物を分けて記録・通知
運用 時間帯による通知条件の切り替え
センサデータの監視画面
現場の自動監視検知したデータを、判断まで含めて見せる

検知や計測の結果を数字で並べるだけでは、誰も見ません。「漏水の疑い:減水62mm/日」のように、次に何をすべきかが分かる形で提示します。画像認識でも同じ考え方で、検知結果を業務の判断につなげます。

設計 数値ではなく判断を提示する
通知 対応が必要なものだけを知らせる
読み取り結果を確認する画面
書類の読み取り元画像と並べて、疑わしいものだけ確認する画面

読み取り結果は元画像と並べて表示し、自動チェックに引っかかったものだけを赤く表示します。合格分は一括で確定でき、1枚ずつの再読取や修正も可能。キーボードだけで次々に確認を進められる操作性にしています。

効率 要確認のものだけを人が見る
出力 会計ソフト取込用CSVを出力
現場端末の画面
現場での読み取り現場でスマホをかざして照合する

QRコードやバーコード、車台番号を現場のスマホで読み取り、その場で在庫や工程の記録を残します。ラベル発行と現物の照合を組み合わせ、探し物と数え間違いを減らします。

読取 QR・バーコード・番号のカメラ読取
記録 入出庫・工程の実績をその場で登録

導入事例の一覧を見る →

FLOW

ご相談から運用開始までの流れ

最初のご相談から納品後の改修まで、同じ担当が一貫して伴走します。

1
対象を見せていただく

読み取りたい書類、あるいは撮影したい場所の写真を数点お預かりします。ここで実現性がほぼ判断できます。

2
精度の検証

実物のサンプルで読み取り・検知を試し、どの程度の精度が出るかを確認します。

3
検算・通知条件の設計

AIが間違えたときにどう検出するか、どういう条件で通知するかを決めます。ここが設計の中心です。

4
構築

前処理、読み取り、検算、確認画面、出力までを実装します。既存システムとの連携もここで行います。

5
並行運用

従来の方法と並行して動かし、精度と手間を比較します。修正内容を記録して改善に使います。

6
本格運用・改善

人の修正データを蓄積し、前処理や条件を調整して精度を上げていきます。

PRICE

費用の考え方

読み取り対象の種類数と、検算の要件で変わります。

検証(PoC)

40万円

実際のサンプルでの精度検証と、実現可能性の報告。どこまで自動化できるかを判断できます。

書類読み取りシステム

150万円

アップロード、前処理、読み取り、自動検算、確認画面、CSV出力までの一式。

映像解析・エッジAI

個別見積

カメラ機器の選定・設置を含む映像解析システム。エッジ機器の開発を伴う場合は電子機器開発と組み合わせます。

※ AI利用料(画像1枚あたり数円〜)とサーバー費用が別途かかります。処理モードの選択によってコストを抑える設計も可能です。

FAQ

よくあるご質問

ここに載っていないことも、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。

手書きの書類も読めますか?

印字に比べて精度は落ちますが、読める場合も多くあります。実物のサンプルを数枚お預かりできれば、実際に試したうえで判断をお伝えします。読めない部分は人が入力する前提の画面設計にすることも可能です。

台紙に複数枚貼られたスキャンでも大丈夫ですか?

対応しています。書類の領域を自動で検出して1枚ずつ切り出し、傾きも補正します。検出範囲は画面上で確認でき、うまく切れなかった場合は枠をドラッグして手動修正できます。

読み取り間違いが心配です

そのために自動検算を入れます。金額の整合、税額の再計算、登録番号の検証、公表データとの照合など複数の方法で検証し、引っかかったものだけを人が確認する運用にします。全件を目視する必要はなくなります。

映像をクラウドに送らずに使えますか?

可能です。カメラのある場所の機器で解析を行い、検知したイベントだけを送る構成にできます。映像そのものを外部に出さないため、プライバシー面の懸念も減らせます。

既存の防犯カメラを使えますか?

カメラの機種と映像の取り出し方によります。既存カメラの映像を解析側に取り込めるかどうかを確認したうえでご提案します。難しい場合は、解析に適したカメラの選定からご相談いただけます。

会計ソフトに取り込めますか?

UTF-8 BOM付きのCSVで出力します。お使いの会計ソフトの取込形式に合わせた列構成に調整できます。

処理のコストはどのくらいですか?

画像1枚あたり数円〜数十円が目安です。画像の自動リサイズ、プロンプトキャッシュの活用、夜間バッチでの処理といった手段でコストを抑える設計を標準で行い、画面上に概算単価を表示します。

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読ませたい書類、見張りたい場所はありますか

実物のサンプルを数枚お預かりできれば、実際に読み取りを試してご報告します。
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